視覚障害について

メガネやコンタクトレンズなどのいかなる手段で視力を矯正しても、視力や視野狭窄の状態がある一定以上は復活しない状態のことです。

肉眼の視力がいくら弱くても、メガネを掛ければよく見える人は視覚障害者ではありません。
法律的には、平成7年4月20日に施行された身体障害者福祉法の施行規則別表で定義されています。

目が見えなくなることを失明と言いますが、視覚障害者を別の呼び方にすれば、失明者ということになります。
特に生まれつき目の見えない人を、先天的な視覚障害者と表現し、人生半ばにして失明した人は中途視覚障害者と呼ばれます。
また、全く目の見えない人のことを全盲と言い、生まれつきの全盲の人を先天盲と表現します。

視力の弱い人のことは弱視と言い、ほんの少しでも見えれば弱視となりますので、弱視の範囲の幅はかなり広くなります。
弱視の程度が弱い人を軽度弱視と言い、弱視の程度が重い人を強度弱視と言います。

 

【視覚障害者における身体障害者障害程度等級表について】

身体障害者障害程度等級表とは、 身体障害者福祉法に定められた身体障害の程度を評価するための基準で、障害の種類ごとに7等級に区分されています。

このうちもっとも重い1級から6級までの者は身体障害者手帳の交付を受け、身体者障害福祉法に基づく福祉の措置を受けることができます。7級の障害1種では同法の対象となりませんが、これが二つ以上重複する場合、または6級以上の障害と重複する場合には、同法の対象となります。
等級の認定は、同法に基づく指定医の診断で行われます。

福祉の措置には日常生活用具給付制度があり、これは障害者が日常生活を自立した状態で円滑に過ごすために必要な機器の購入を、公費で助成する制度です。
一般的な基準としては、購入価格の9割が公費負担となり、残りの1割が自己負担になります。

視覚障害者における身体障害者福祉法では、視力障害と視野障害が視覚障害を構成する要素として法的に定義されています。

その視力障害と視野障害を要素とした身体障害者障害程度等級表の等級及びその内容は、下記表となります。
1級 両眼の視力の和が0.01以下のもの
 
2級
【強度弱視】
両眼の視力の和が0.02以上0.04以下のもの
両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両目による視野について視能率による損失率が
95%以上のもの
3級
【軽度弱視】
両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの
両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両目による視野について視能率による損失率が
90%以上のもの
4級
【軽度弱視】
両眼の視力の和が0.09以上0.12以下のもの
両眼の視野がそれぞれ10度以内
5級
【軽度弱視】
両眼の視力の和が0.13以上0.2以下のもの
両眼による視野の2分の1以上が欠けているもの
6級
【軽度弱視】
一眼の視力が0.02以下、他眼の視力が0.6以下のもの
両眼の視力の和が0.2を超えるもの

視能率とは、視覚の機能障害の評価法の一種で、視野計を使い8方向の残存視野の角度を測定してそれを合計し、その結果を560で割ります。
560で割るのは、平均的な人を同じ方法で計算すると合計が560度になるからです。
機能が健常であれば視能率は100%、視力が全くない場合は視能率は0%となり、健常の人は損失率0%、視力が全くない全盲の場合は損失率100%になります。

法的には視力障害と視野障害が視覚障害を構成する要素として定義されていますが、法的に定義されていない色覚障害や光覚障害の視覚障害もあります。

色覚障害では、色盲という状態がよく知られていますが、特定波長の色が認識できない障害です。他に特定の色が別の色に見える場合もあり色覚異常となります。
光覚障害では、夜になると全く見えなくなる夜盲症がよく知られていますが、逆に明るいと眩しくて対応できない人もいます。また暗所から明所、明所から暗所へ移動したときに順応が遅い人もいて、明暗順応障害と考えらます。

これら色覚障害と光覚障害は法的に定義されていないので、身体障害者手帳が交付される視覚障害者にはなりません。

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【加齢による視覚障害について】

歳をとると身体のいろいろな部分が老化していきますが、目もその例外ではありません。
平成13年度の身体障害者実態調査によると、20歳以上の視覚障害者の人口は301,000人でそのうち約64%が65歳以上という結果になっています。
これは医学の発達により若者での失明者が減少し、一方では加齢により視力の減退や視野の狭窄などによる視覚障害の発症が増えていることを示しています。

高齢者の視覚障害には、以下のような視力障害と視野障害の原因が見られます。

視力障害の原因:  ①老人性白内障 ②糖尿病網膜症 ③加齢性黄斑変性
視野障害の原因:  ④緑内障

 

老人性白内障とは、

水晶体という部分が白く濁ることです。水晶体は、水晶体嚢という袋と皮質という中身よりできています。40歳くらいから皮質に固い部分(核)ができてきます。水晶体は、ほとんどタンパク質でできていて、そのタンパク質が加齢による変化で白く濁ってくるのが老人性白内障です。

症状は、目やにが出る、涙が出る、眩しい、疲れる、見えにくい、すっきりしない、新聞が見えにくい、夜運転しにくい、眼鏡が合わない、目が痛い、ごろごろする、近くが見えるようになったなど、様々な症状の訴えがあります。白内障が進行すると、水晶体の屈折率が変わり近視になります。

糖尿病網膜症とは、

糖尿病になった方の目の中に起こってくる病気のひとつです。糖尿病のために目の中にある血管に異常がでてきて、血管が膨れたり、閉塞したり、破れたりするために、網膜や硝子体などに異常が出てきます。
症状は、初期の頃には全く自覚症状がなく、進行してくると、網膜に浮腫をおこしたり、硝子体中に出血したりして視力が低下していきます。自覚的に見えにくくなってきた頃には、網膜症はかなり進行していることが多く、治療が困難となります。

加齢性黄斑変性とは、

網膜の黄斑というところに異常な老化現象が起こり、視力や視野が低下してくる病気です。黄斑は網膜のほぼ中央にあり、ほかの部分の網膜に比べて視力や視野が格段に良く、物を見る要の部分です。黄斑の中央、直径約0.2~0.35mmにあたる中心窩は、特に視力や視野が鋭敏な一点です。視力検査でいう視力とは、中心窩の視力のことです。
症状は、視野の中央がよく見えない、ゆがむ、暗く見える、などです。最初は片方の眼に起きて程度も軽いために、本人は年のせいにして見過ごしていることも少なくありません。しかし、徐々に、病型によっては急速に、視力が低下してしまいます。見たいところが見えず、読みたい文字が読めないという、とても不便な状態になってしまいます。

緑内障とは、

眼球の前にある角膜と水晶体は、カメラにたとえるとフィルターやレンズにあたる組織です。当然、透明でなければならず、血管も存在しません。このため必要な栄養は、眼球前方を満たしている房水という液体から得ています。緑内障という名前は、この房水が何かの原因で過剰に溜まったときに、角膜がむくんで瞳が青っぽく見えることに由来します。
症状は、実際多くの患者さんがかかる慢性緑内障では、瞳の色はもちろん、痛みや充血といった症状が全くなしに進行し、視力の低下も病気の最終段階まで現れません。このため患者さん自身、なかなか病気であることを認識できず、治療開始が遅れることがあります。

 

【視覚障害者と読書について】

私たちの身の周りには映像があふれていますが、視覚障害者や加齢に伴う低視力化の高齢者が見て楽しむことができません。そのため視覚障害者などが読書から得られる楽しみは計り知れないものがあります。

現在、高齢化などによる強度の視力の衰えに悩む人は、約100万人に達するともいわれています。
このような視覚障害をもつ人が、情報をどのように入手しているのかを厚生労働省で調査した結果、約3分の2がテレビ放送の音声からと答えていますが、4分の1は図書・新聞・雑誌を情報源と答えています。これはパソコンの普及により、活字を大きくしたりテキストデータを使用して読み上げていくことが、技術的に可能になったことが大きな要因となります。

特にDAISYと呼ばれるデジタル情報があり、CDに録音することからスタートしたシステムで、音質の劣化がなく1枚のCDに約50時間の長時間録音が可能です。
またパソコンを利用して、音声とともに、画面上で本文や表紙、文中に使用した絵や写真等も同時に拡大表示できる規格もあります。

視覚障害 音声・拡大読書器 よむべえ

よむべえ

よむべえとは、印刷された活字文書を読み上げ、画面で大きく表示する拡大表示両用の読書機です。

本体はスキャナータイプで、上蓋を上げて読みたいページをスキャナー面に乗せて、読み取りキーを押すだけで読み上げます。

現在、多数の図書館及び役所にて導入実績があります。(専用ヘッドホンによる図書館での読書支援) 

【よむべえ常設・導入図書館】

岩手県:一戸町立図書館、一関市立川崎図書館

山形県:新庄市立図書館、白鷹町立図書館
宮城県:蔵王町立図書館
福島県:いわき総合図書館、郡山市中央図書館、南会津町図書館、矢祭町もったいない図書館
※以上の他に全国102の図書館に導入済みとなります。

2011年4月1日より、よむべえ標準モデルが、厚生労働大臣の指定する身体障害用物品として
非課税商品に認定されました。

本体価格:198,000円(非課税)

「よむべえ」の詳細へ

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